Oct 23, 2008
<「地なし」とは>
前回、建築条件つきがどうのこうのと小ウルサイことを言っておりましたが・・・
下記によると、不動産業界では私のような顧客を「地なし」と呼んでいるそうです。
家の価値を半減させるコワ~い土地の話
三住友郎
宝島社 (2004/12/3)
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業者に嫌われる「地なし」のお客さま
土地がない状態のままで注文建築を希望される方は、俗に「地なし」と呼ばれています。業者にとって手間ひまかかる割りに利益が少ないお客です。(中略)そんなわけで、土地から探すお客さまは、不動産屋、ハウスメーカー双方から敬遠されます。(pp12-13)
手数料ビジネスとしての不動産屋の仕組みは、ここやここが参考になりますが、要は面倒くさいことを言わずに建売を勢いで購入する方が一番儲けられる。土地の場合も確実に手数料が入る売主(元付)側や、建築業者からのペイバックがある建築条件付ならともかく、土地探しをする買主側に付く(客付)業者はなにかと面倒なわけです。
<不動産屋の心理>
こちらは一生に一度の慣れない土地探しですが、相手の業者は百戦錬磨。情報格差を駆使して下記のいずれかを狙っているかもしれないと肝に銘じて土地探しにかかるべきです。その業者の担当者が信頼がおけると判断できるまでは、(たとえ一見さんといわれても)適度な距離感をおいて情報収集のみに徹したほうがよいと思います。
1.何とかしてあきらめさせて、建売や建築条件付きに誘導して利益を得る
2.普通の業者なら買わない「いわくつき物件」に一気に誘導して売り抜ける
3.相場より予算を上乗せして、相場では売り渋っている売主を説得して双方から手数料を得る
建物は最悪お金を出せば改修したり建替えられる。マンションは最悪貸せばいいかもしれない。でも、土地はそうじゃない。冷静に現状を判断しながら相手のペースに振り回されないことが重要。
「お買得」という言葉に振り回された末に、いわくつきの土地を買ってしまったら本末転倒です。目の前の土地は単に誰も買わないから「お買得」なだけで、少子化の将来売れるという保証はない物件かもしれません。また掘出し物としてFAXされた物件は接道義務を満たさない「瑕疵物件」で、銀行の保証会社が担保価値を認めない土地かもしれません。
私はこの1年間で土地50件くらいを資料請求→約30物件を現地視察→4件ほど真剣に検討→2件申込して現在の土地の契約にこぎつけました。いろいろありましたが、これからそのエッセンスをまとめてみます。