Mar 19, 2009
久方ぶりのエントリです。
実は引渡し翌週の3月2日に引越しをしたのですが、その疲れに追い討ちをかけるように先週1週間はイギリス出張。
2日の引越しから半月たった今も現在ダンボール50箱に囲まれ、あまり片付いてません・・・・。
ウチのADSLモデムは初期不良でうまく繋がらず、2日前に交換してやっと使えるようになりました。ふぅ。
で、そんな中、ゼロワンオフィスのカミデさんは竣工後の先週もきちんと仕事をしていただいています。というのも、1月から動いていた世田谷区の緑化助成手続きが大詰めで、先週現地確認を完了したとのこと。...
実は私はエコという言葉が好きではなくて、エコロジーをエコと略すその語感とか、そもそも生態系を指す言葉を人間が軽々しく使うこと自体が胡散臭い(すいません、あくまでも私見ですので・・・)。先月竣工したKkc Houseですが、本日世田谷区の緑化助成の現場立会いに行ってきました。
ブログでも何度か紹介しましたがこの住宅は東京ガスの「エネ・ファーム」を設置しており、これもエコにつながる物です。そしてもう一つのエコが緑化です。
それよりもむしろ、特別な意識を持ったり無理せず、普段の生活の延長線上で自然にできることを当たり前にやることが重要ではないかと。単純に狭小地にシンボルツリー以外どうやって緑を作るかと考えた結果、壁面緑化、生垣緑化に該当することになっただけ。あまりエコを意識して家作りをしていたわけでは実はないのです。
世田谷区は市制100周年の2032年に世田谷みどり33という施策を打ち出しています。これは新宿御苑や神宮外苑、代々木公園や皇居のような広大な緑地がない特別区としては、従来の緑被率(緑に覆われている地面の比率)ではなく壁面、屋上など立体的な緑化や水面などの面積を含めた上で、区の面積の1/3を「みどり」にしようとしています。
これはエコロジーというよりはヒートアイランド対策とか、都市居住における環境改善といった意味合いが強いような気がします。今後コーポラティブハウスを含め250平米を越える建築物を区内に作る場合には建築確認前に10%以上の緑化を要求されます。また、平成20年度は工事実施前に見積を取得して申請すれば、一定面積以上の壁面緑化、屋上緑化、生垣緑化について補助金が出ました。うちにとって見れば渡りに船。補助がなくても結局はやっていたと思いますが、助成金が南面ファサードの意思決定を後押ししてくれたのは確かです。
世田谷区の「みどり率」の現状は25.56%。これを33%にするために公共用地を買収して緑化するには膨大なお金がかかり、民間ベースの取り組みをもっと大々的に支援する必要がありそうです。でも、このあたりの施策は宣伝が足りず、まだまだ認知度が低いような気がします。byway, sideway::足場が外れました(1/23)
また、南側中央部はシンボルツリーが植えられ、さらにワイヤーが縦に張られて緑化がされる予定です。この南側ファサードの処理は、ゼロワンオフィスと設計当初から最後の最後まで楽しみ・苦しんだところです...。
この緑化助成、新築でなくても適用できるようですので、考えていた方はこれを気に検討されてはいかがでしょうか。ヘデラ・ヘリックス自体はとても安いつる植物ですので、ワイヤーフレームの支持材をうまく工夫すればそれなりのコストでできると思います。