Jun 18, 2005
Musical Batonに端的に見られるように、ブログをつかった緩やかなつながりと個人を主体とした情報発信は大きな力を持ちます。Musical BatonでトラックバックをいただいたEllinikonblue.com kayさんの下記意見は至極真っ当な意見だと思います。
コンテンツ・フィルタリングの責任がポータルにある限り、自己責任と公共の利益の狭間の立ち位置って微妙でセンシティブ。そういった調整のお仕事をしている方々は(官民関係なく)大変だなぁと思います。それをブリリアントに解決してあげるのがかっこいい技術者・開発者なんだろうなぁと思う今日この頃です。
しかし、そのブログの発信元が個人であってもその媒体(メディア)を一企業が扱う限り、様々な利害関係者が出てきます。Yahoo!などのポータルの場合、広告収入をそのビジネスモデルの根幹に置く限り、ブログサービスの展開は限定的なものになるのも仕方がないのでしょう。そこまではまりもさんも分かっているはず。ただ、そのグループ企業が総合的な電気通信事業者にシフトしていくとなると話は変わってきます。Ellinikonblue.com Weblog
「人気ブログの“ランキング八分”──『まりも』の場合」 ( ITmedia より)
ブログというメディアが登場し、 それを無料で提供するプロバイダのサービス合戦を経て機能が充実して、 個人にも自由に表現を発信できる新しいツールが普及していっているような 気がしていました。
けれど所詮、それはプロバイダ企業が作り出した流行を流布し、 維持するための公告塔であって、 ちょっと堅い言い方をすると「言論の自由を行使する場を提供する」などという 文化的な側面はまだないんだなぁと痛感することがあります。
仮に、まりもさんのブログ自体のコンテンツと表現は白に近いグレーでも、そこに「寄生」するトラックバックリンクやコメントが、基準にひっかかる恐れが高いという判断をしているのかもしれません。当然、それを適切に制御してオンライン・コミュニティを健全にしていくのはポータルとしての責務でしょうが、技術的・運用的にフィルタリングが追いついていっていないと。そこで根元からごっそりブラックリスト化したが、それは表立ってはいえないと。考え方としてはAdsense狩りにはじまる一連の問題に近い匂いを感じます。(インターネット利用に係る事業者の責務)
第18条の7 電気通信設備によるインターネット接続サービスの提供を行うことを業とする者(以下「インターネット事業者」という。)は、青少年の健全な育成を阻害するおそれがある情報を取り除くためのフィルタリング(インターネットを利用して得られる情報について一定の条件により受信するかどうかを選択することができる仕組みをいう。)の機能を有するソフトウェア(以下「青少年に有益なソフトウェア」という。)を利用したサービスを開発するとともに、利用者に提供するように努めなければならない。
コンテンツ・フィルタリングの責任がポータルにある限り、自己責任と公共の利益の狭間の立ち位置って微妙でセンシティブ。そういった調整のお仕事をしている方々は(官民関係なく)大変だなぁと思います。それをブリリアントに解決してあげるのがかっこいい技術者・開発者なんだろうなぁと思う今日この頃です。