Jun 05, 2005
5月19日、NIST(米国国立技術・技術院)は、米国連邦政府向け標準規格からDES(FIPS46-3)を外すことを発表。今後は共通鍵暗号として2001年に標準化されたAES暗号(FIPS197)を推奨することとし、復号用途としてのみDESを用いることとしました。
この共通鍵暗号アルゴリズム、米国政府だけが破れるバックドアがあるんじゃないかいう噂があったり、解読専用のハードウェアチップが現れたり、1999年のRSAの暗号破りコンテストでdistributed.netが22時間で暗号文を解読したり、いろいろ話題性には事欠かない存在でした。この1999年という年は、ある意味暗号系の話題が最も盛り上がった時期だったといえるでしょう。
この数年前の1997年から「すでにDESは弱いのでは」と暗号学者の間ではもちきりで、これを受けNISTではAESの暗号アルゴリズムの公募を始めていました。他方、DESはTripleDESとして強度を高め、その用途を見出そうとします。しかしながら新しい実装からは徐々に使われなくなり、まるで年季の入った悪役レスラーのような存在になっていきます。計算能力の高くない携帯電話(WAP2.0)からもTripleDESは見放され、みな次世代標準のAESに向かって行きます。
そして2005年5月19日、ひっそりと迎えた引退の日。1977年の標準採用から20数年間、暗号の先端米国で頑張ってきた割には地味な最後でした。君はよく頑張った。ありがとうDES。
The CISSP and SSCP Open Study Guides Web site - NIST announce Withdrawal of DES
Announcing Approval of the Withdrawal of Federal Information Processing Standard (FIPS) 46–3, Data Encryption Standard (DES); FIPS 74, Guidelines for Implementing and Using the NBS Data Encryption Standard; and FIPS 81, DES Modes of Operation
この共通鍵暗号アルゴリズム、米国政府だけが破れるバックドアがあるんじゃないかいう噂があったり、解読専用のハードウェアチップが現れたり、1999年のRSAの暗号破りコンテストでdistributed.netが22時間で暗号文を解読したり、いろいろ話題性には事欠かない存在でした。この1999年という年は、ある意味暗号系の話題が最も盛り上がった時期だったといえるでしょう。
この数年前の1997年から「すでにDESは弱いのでは」と暗号学者の間ではもちきりで、これを受けNISTではAESの暗号アルゴリズムの公募を始めていました。他方、DESはTripleDESとして強度を高め、その用途を見出そうとします。しかしながら新しい実装からは徐々に使われなくなり、まるで年季の入った悪役レスラーのような存在になっていきます。計算能力の高くない携帯電話(WAP2.0)からもTripleDESは見放され、みな次世代標準のAESに向かって行きます。
そして2005年5月19日、ひっそりと迎えた引退の日。1977年の標準採用から20数年間、暗号の先端米国で頑張ってきた割には地味な最後でした。君はよく頑張った。ありがとうDES。
トラックバック、コメントは必要に応じて削除する場合があります。
This blog can only accept your comment in Japanese.
If you want to comment me, please start with greetings using 2-byte chars. :-)
Thank you for your understanding.
This blog can only accept your comment in Japanese.
If you want to comment me, please start with greetings using 2-byte chars. :-)
Thank you for your understanding.
トラックバックの送信先:
http://blog.bywaysideway.com/Security/1117970043.tb
Ready to post a comment.